こんにちは。IT事業部のタスキです。
私は今年の1月まで、SESエンジニアとして客先の開発現場に常駐していました。自動車系のECU開発やテストツールの作成が主戦場で、VBAやC言語と格闘する日々。それが今年から、会社初のケースとして内勤に転換し、エンジニアの採用・育成、社内のDX、自社研修プラットフォームの開発推進など、いわゆる「中の人」をやっています。
今日は、現場から本社に来て半年経った人間のリアルを書いてみます。これからSESで働く人にも、いつか内勤やマネジメント側に興味がある人にも、何かの参考になれば幸いです。
現場時代の私の一日
朝、客先に出社。PCを開く。仕様書を読む。コードを書く。テストする。エビデンスを取る。帰る。
以上です。
冗談みたいですが、これがSESエンジニアの日常です。もちろん現場によって差はありますが、共通しているのは「目の前のタスクが明確」だということ。今日やることが決まっていて、それを終わらせれば一日が終わる。この分かりやすさは、実は結構な精神安定剤でした。
内勤初日、衝撃を受ける
内勤初日。上司に「今日は何をすればいいですか?」と聞いたら、こう返ってきました。
「それを考えるのが仕事です」
わぁ……
現場では「What(何をやるか)」は与えられるもので、私の仕事は「How(どうやるか)」でした。内勤では、Whatから自分で作る。課題を見つけて、優先順位をつけて、関係者を巻き込んで、形にする。ここが最初にして最大のギャップでした。
現場→内勤ギャップあるある
その1:「正解」が存在しない
コードにはテストがあります。動けば正解、動かなければ不正解。美しい世界です。ところが採用や育成の仕事には、コンパイラがいません。「この求人票、良いと思うんですけど」に対して、エラーメッセージは出ないのです。応募が来ないという形で、数週間後にじわじわ分かる。デバッグに時間がかかりすぎる。
その2:Excelとの再会
エンジニア時代、「脱Excel」みたいな記事を読んでは頷いていました。内勤になった今、私のPCで一番起動時間が長いアプリはExcelです。いいですか?人生とはそういうものです。
ただし元エンジニアの意地で、マクロ作りまくったりしています。
その3:会話量が10倍になる
現場時代、一日の発話量が「お疲れさまです」と「お先に失礼します」だけの日がありました。今は面接、面談、営業、社内調整……気づけば一日中誰かと話しています。喉が鍛えられました。元ボクサーなので体力には自信がありましたが、鍛えるべきは喉だったとはね。
多分声でかくなった。
その4:技術の話が「翻訳業」になる
営業メンバーに技術の話をするとき、「Spring BootでREST APIを」と言っても伝わりません。「注文を受けて厨房に通す仕組みを作れる人です」と言い換える。この翻訳作業、実はエンジニア時代に仕様書を読み解いていたスキルとほぼ同じです。意外なところで経験が繋がります。
その5:業種が全く違う
そうです。もう僕はエンジニアじゃありません。想像してたのは本社でいろんなシステムを改修したり、開発したりいわゆる社内SEだと思いました。
営業やら採用やらなんやらと何これって感じです。
最初はびっくりしましたが、僕の頭の舵輪みたいなのがガコンって回って適応しました。
それでも、内勤に来てよかったこと
一番大きいのは、自分が育てた仕組みや人が、会社に残っていくことです。
現場のコードは、契約が終われば手元から離れます。でも今作っている研修プログラムや、育成中の新人エンジニアたちは、この会社の資産としてずっと残る。現在は自社の研修プラットフォーム「CodeTerra」の開発にもプロダクトオーナーとして関わっていて、「現場で困った経験」をそのまま「現場に出る前の教材」に変換できるのが、元現場組ならではの面白さだと感じています。
現場を知っている人間が採用や育成をやる意味は、確実にあります。「この研修、現場で本当に使うの?」という問いに、実体験で答えられるからです。
あとは退屈しないっすね。
おわりに
SESから内勤へ。キャリアの選択肢としてはまだ珍しいルートかもしれませんが、当社にはこういう道もあります。現場でコードを書き続けるのも、現場経験を武器に会社の仕組みを作る側に回るのも、どちらも立派なキャリアです。
「今日は何をすればいいですか?」と聞いていた男が、どうせあと何年後かには新人に「それを考えるのが仕事だよ」と言っています。人間、変われば変わるものです。
興味を持っていただけた方は、ぜひ採用ページものぞいてみてください。それでは、また。
